美容情報~ニキビの誤解

ニキビの誤解PIMPLE


ニキビはどうして出来るの?

お肌の悩みの一つに「ニキビ」がありますね。今回はこのニキビに関してお話をしましょう。

ニキビは判りやすく言うと、毛穴に角栓が出来て、それにより毛穴が塞がって、毛穴の奥で細菌が繁殖して炎症してしまう現象なのです。

つまり、角栓が出来なければ、ニキビになることはありません。

どんなに甘いものをいっぱい食べちゃった人でも。
どんなに油分の多い人でも。
どんなにお顔が埃まみれになってしまった人でも。
どんなに乾燥しやすい人でも。
どんなにホルモンバランスが乱れやすい人でも。
どんなにストレスを感じている人でも。
どんなに睡眠不足の人でも。

その角栓さえ出来なければ、ニキビにはなりません。

(ただし、毛穴以外の皮膚の奥で出来る「オデキ」は、また違いますよ)

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角栓って、どうしてできるの?

ニキビの原因はクレンジング不足?洗顔不足?雑菌やニキビダニ??と思われている方も多いのではないでしょうか?

本当は、角栓が毛穴を詰まらせて、細菌が繁殖しやすくなって炎症しやすくなるのです。角質が肥厚して毛穴を詰まらせるのではありません。つまり、角栓が出来なければ、どんなに油分が多い人でも、また雑菌がいっぱい付いてしまってもニキビにはなりません。

それでは、なぜ角栓が出来るのでしょうか?角栓は、毛穴の中で肌荒れした「角片」と「皮脂」が混じって出来るものなのです。だから、皮脂が多いだけでは、角栓はできないのです。

それでは、その角片はどうしたらできるのでしょうか?粉のように白い角片は、お肌が乾燥しやすいと出来やすくなります。ストレスや睡眠不足でも角片は出来やすくなりますし、十分な油分と水分を補わなくても角片は出来てしまいます。

また、冬場など手を洗った後に、ハンドクリームを付けないでいると、手が白くカサカサになりますよね。それと同じく、クレンジングや洗顔で洗い過ぎても、毛穴がカサカサになって角片が出来やすくなります。

なので、毛穴が乾燥しやすいと角片が出来やすくなり、しかもその時に食べ過ぎたり黄体ホルモンが強く出ていて皮脂分泌が多い状態だと、角栓が出来るようになるわけです。そしてそこに雑菌が付くと化膿しやすくなるというわけです。

ちなみにニキビダニ。これは毛包虫といって誰にでもいる寄生虫です。皮脂を食べてくれるので、ニキビには良い仲間。ニキビダニを退治するような強い洗顔を使われると、かえって乾燥しやすくなって、ニキビが増えるケースもありますよ。

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角栓を取ればニキビは良くなるの?

これは、全く逆効果と言っても過言ではないですよ。

エッ!?って驚かれた方も多いのでは?

なぜならば、角栓を取ろうと長い時間クレンジングをしたり、また一生懸命洗顔をしたりすると、皮膚の中の必要な油分(細胞間脂質、NMF、セラミド)が流出して乾燥し、かえって角片が出来て、皮脂が多いと角栓となって、新たなニキビが出来るようになるからです。

つまり、無理に角栓を取ろうとしてはいけないのです。

マスカラなどはリムーバーで落としておき、クレンジングは短時間に(30秒でOK)、洗顔も優しく短時間に、そしてすすぎはしっかりと。これがニキビに対する基本なのです。

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角質除去はニキビに良いの?

一度出来てしまったニキビには、そこだけ角質除去。膿さえ出してしまえば、炎症が早く治まり、痕も残りにくくなりますね。

しかし、それは医師の手によって、一時的に、しかもニキビの部分だけにいたしましょう。洗顔や角質除去の化粧液などで、毎日お顔全体を角質除去するのはお勧め出来ません。

なぜならば、ニキビでもないところを角質除去することによって皮膚が弱くなり、水分を維持することが出来なくなって、肌荒れしやすくなるわけです。つまり角片と皮脂が混じって角栓が詰まるようになり、出来てなかったところにも次から次へとニキビが出来てしまうわけです。

ニキビがあって頬にも赤みがある人は、たぶんクレンジングや洗顔で、故意に角質除去をしすぎているように思えます。洗顔パフやメガネ拭きで顔を擦り洗いするなんていうのは全くの逆効果。

そのままですと、さらにニキビは増え続け、何をつけても乾燥し、顔は真っ赤になり、やがてピリピリと合わない化粧品が増えてきて二重苦三重苦に陥るというわけです。

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ニキビのクレンジング方法。

ニキビは角栓が原因だからと、一生懸命長い時間クレンジングをしている方は多いですね。

クレンジングというのは、油汚れを落とす洗剤で手が荒れるように、洗顔では取れない油汚れを取ってくれるものなのです。特にマスカラも落とせる強い洗浄力のオイルタイプで、3分間もオイルマッサージをしているようなケースでは、肌に必要な油分が奪われ、より角栓が出来るようになり、どんどんニキビが増えてしまいます。マスカラや落ちにくいリップなどは、ポイントメイキャップリムーバーで事前に落としておきましょう。そして、クレンジング時間は30秒程度で終わらせて、その後は良く濯いで、すぐに洗顔をしましょう。

ニキビに悩んでいる方で「ファンデーションなどのメイク粒子がニキビにしている」と思われている方も多く、帰宅後シートタイプのクレンジングで落とされている方もいますね。でもこれはお勧めできません。なぜならば、帰宅後にクレンジングをして、お風呂で洗顔をするまで、数時間もクレンジング剤をお顔に載せていることになるからなのです。クレンジング剤が長く付いていれば、さらに乾燥しやすくなって、角栓が出来てニキビが増える結果になるわけです。

ちなみに、「30秒なんて短時間ではファンデーションが落ちない」と反論されている方はいませんか?

ファンデーションやメイクの粒子自体は、お肌に悪影響はさせないのです。いけないのはメイク粒子の中に溶け込んだ皮脂や汚れ。それは短時間のクレンジングと、そのクレンジング剤を落とすための洗顔で十分に落とすことが出来るのです。最近のフィット力のあるファンデーションは、無理に落とすことなく、肌に付けておくぐらいの気持ちでクレンジングをすれば、肌のバリア機能が高くなって、角栓が出来にくくなり、新たなニキビも出来にくくなっていきますよ。

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ニキビの洗顔方法

だれでも知っていると思われている使い方ですが、案外知らないのも洗顔方法です。固形、フォーム、顆粒、液体などその種類は多岐に渡りますが、コツは泡で包み込むように『優しく』洗うのが基本です。またニキビが出来やすい肌質の人は、クレンジングの時間も、洗顔の時間もなるべく短めに、すすぎはしっかりが基本ですね。

フォームタイプを顔の上でのばしている人もいますが、手の平で泡立ててからですね。顆粒タイプはもっと気をつけてください。つぶつぶが溶けないうちに、お肌にのばしてしまうと不要な刺激を与えることとなります。

また、スクラブ入りの物もありますが、これはあまりお勧めとは言えません。植物の種子(桃、クルミなどなど)を砕いた物や、プラスチックの小球を配合したものですので、バランスが崩れやすい時期に使用すると、かなりの刺激を与えることとなり、必要な角質までも除去してしまうことになり、角栓が出来て新たなニキビを作るようになります。また、コンタクトをしている方も使用をしない方がよいでしょう。

もちろん、ニキビに角質除去の酵素洗顔などはもってのほかですね。

洗顔は良く泡立てて、指に力を入れずに優しく、そして洗顔も30秒以内に終わらせて、良~く濯ぎをいたしましょう。ニキビは敏感肌と同じく、バリア機能が弱く、肌荒れしやすい(角片が出来やすい)肌質だということをお忘れなく。ずばり、角質除去効果の高いニキビ用という洗顔料ではなく、洗浄力の弱い「敏感肌用」という洗顔がお勧めなのです。

実は私も、そして当店でカウンセリングを受けられた多くのお客様も、短時間のクレンジングと、肌に優しい洗顔で、ニキビを克服しているのです。出来たニキビの部分だけ、イオウ配合の薬などで角質除去をして早く治す方法と、バリア機能を高めてニキビが出来にくい肌状態にする方法とは、全く逆だったというわけです。

もちろんニキビが出来やすい肌状態で、角質除去の化粧水などを、コットンでゴシゴシしてしまうのも、バリア機能が弱くなり、もっとニキビが出来やすい肌になってしまうというわけです。

ちなみに出来たニキビには、マキロンが良いそうです。

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文責:中原 浩